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下地処理

紙を使った車体では、塗装の際に毛羽立たないように下地処理をして紙を固めなければなりません。私が使っているケント紙はペーパーキットに使われている塗工紙に比べ表面が詰まっていないので、特にその重要な工程です。

手順

サンディングシーラー のりしろ部のマスキング

貼り合わせが済んだ状態から下記手順で下地処理をします。

  1. 組み立てるときにのりしろとなる部分にマスキングテープを貼る
  2. 表裏両面ともクリアラッカーを2回筆塗り
  3. 表裏両面ともサンディングシーラー(和信)を余り薄めないで1回筆塗り
  4. サンドペーパーで研磨(下地処理完)
  5. 車内側に室内色を吹き付け
  6. マスキングテープを剥がす
  7. 組み立て
  8. 瞬間接着剤・エポキシ系接着剤を使って継ぎ目を埋める
  9. ヤスリ・サンドペーパーで継ぎ目を研磨
  10. サンディングシーラーにグレー系の塗料を混ぜて着色したものを吹き付け(中塗り)
  11. サンドペーパーで研磨、中塗り・研磨を繰り返して継ぎ目が無くなれば本塗装へ

目止め

組み立てるときにのりしろとなる部分はマスキングして下地処理をしないようにします。紙の繊維に接着剤が染みこむと強固に接合されますが下地処理してしまうと染みこまなくなるからです。

表裏両面ともクリアラッカー・サンディングシーラーを筆塗りするのは紙が反ることを防ぐためです。

サンドペーパーで研磨すると毛羽立ちのない平滑な表面になり、目止めで堅さが増しているのでプラスチックのような感触の板になります。

目止め

左の写真は下地処理したケント紙を蛍光灯にすかしてみた物で、左上がエポキシ樹脂を含浸した部分、下がサンディングシーラーを塗布した部分です。エポキシ樹脂の方が紙の奥までしみこんでいて紙を強化する効果は大きいですが、サンディングシーラーは短時間で手軽に目止めできる点が優れています。写真はありませんがクリアラッカーはサンディングシーラーよりも繊維にしみこみやすいことがわかりました。

サーフェーサは、研磨が面倒な上に私が扱うとエアブラシが詰まりやすいので使わなくなりました。

継ぎ目処理

エポキシ系接着剤・瞬間接着剤を使って継ぎ目を埋めます。

パテを使わない理由は、乾燥によってひけが発生するからです。

研磨

研磨に使う工具研磨に使う工具

継ぎ目処理に使用した接着剤を大きく削り取るときにはヤスリを、それ以外ではサンドペーパーを使います。

表面の凹凸はサンドペーパーで研磨して平滑にします。目止め後に#320の荒いもの、中塗りのサンディングシーラー塗布・乾燥後に#600の細かいものを使います。サンドペーパーは右の写真の様に木片にあてて使います。そうでないと角が取れて丸くなります。サンドペーパーの目詰まりは消しゴムで取ります。#320は木片に接着しますが、#600は目詰まりしやすく頻繁に交換する必要があるので、木片に接着しないであてるだけにします。目詰まりしたら折り目の場所を変えて目詰まりしていない部分を使うようにします。一通り使ったら消しゴムで目詰まりを落とします。

下地処理方法の変遷

下地処理について過去に試した方法と結果をまとめておきます。

方法 期待したこと 結果
缶サーフェーサ吹き付けによる下地処理 当初の方法 ぼってりした
研磨が面倒
車体切り抜き前にエポキシ樹脂で固める
その後サーフェーサを使用
車体が丈夫になる
すっきり仕上げられる
樹脂の量が適切であれば塗装後に金属のような光沢のある質感が得られる
均一に樹脂を塗るのが難しい
エポキシ樹脂の硬化に時間がかかる
切抜きが面倒になる
樹脂が硬いために盛り上がった箇所を平らに修正するのに手間がかかる
切り口は瞬間接着剤で固め
全体は薄く溶いたサーフェーサを筆塗り
上記問題点の解決 問題点は解決した
継ぎ目処理にエポキシを使うと紙部分と硬度が違って段差が残る
2の方法を発展させ、エポキシ樹脂を多めにコートして、上からポリプロピレンシートで押さえる
2の欠点である樹脂不陸の修正の手間を省く 表面の光沢は申し分ないがシートとワークの間に空気が入るため所々クレーターのようになる、修正が大変
貼り合わせ後、サンディングシーラーによって目止め
組み立て後、サーフェーサを使用
3の問題点の解決 研磨が楽になる
継ぎ目処理もしやすい
サーフェーサは薄くて済む
これといった欠点は見あたらない
貼り合わせ後、サンディングシーラーによって目止め
組み立て後、サンディングシーラーを着色して使用
エアブラシのトラブル解消 エアブラシが詰まることはなくなった
現在 貼り合わせ後、クリアラッカーおよびサンディングシーラーで目止め
組み立て後、サンディングシーラーを着色して使用
目止め効果の向上 クリアラッカーの方が染みこみやすい

2004/6/13 初稿 2015/6/21 改訂