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レーザーカット(現地作業)

いこま工房でレーザーカットするにはレーザーカット用に作図した図面データ、出力・走査速度設定用のテスト切断データと、出力や走査速度を決める設定ファイル、USBフラッシュメモリなどにコピーしたもの、切断用の紙を持って行きます。設定ファイルは初めてカットするときには用意できませんので現地で設定します。紙の厚みによってレーザー出力・走査速度を調整しなければいけないので余分の紙を持って行かなければなりません。

現地では出力用のパソコンにUSBフラッシュメモリを接続しJW_CADで開きます。JW_CADから印刷操作を行います。印刷前のダイアログで線色ごとのレーザー出力と走査速度を設定します。切断のされ方には次のような傾向がありました。

そこで出力・走査速度を決めるには、設定用のデータはX軸方向のある程度長い線分を作図しておきます。X軸方向の長い線分が最も切断しにくく、これが切断できたらその他の線分は切断できます。そして紙の目がY軸に平行になるようにステージ上に紙を置きます。

用紙とレーザーパラメータ
厚み 用紙の種類 浅い筋彫り 深い筋彫り 切断
出力 速度 出力 速度 出力 速度
0.10 塗工紙 18% 40% 18% 40% 50% 30%
0.15 ホワイトエクセルケント 20% 40% 30% 40% 50% 30%
0.32 バロンケント 50% 30% 50% 25% 50% 10%
1.35 いこま工房合紙(4回切り) 50% 20% 50% 20% 50% 10%

ハイトゲージでステージの高さを合わせます。紙の厚みが大きく変わる場合は高さを合わせ直す必要があります。JW_CADの印刷を実行すると切断データがVersa Control Panelで確認できます。JW_CADの印刷機能で「円を線変換出力」にしてあると切断データが膨れあがりメモリ不足でデータが欠落することがありますので線がすべて表示されているか確認します。準備ができたらVersa Control Panelのスタートボタンを押します。加工機のスタートボタンを押す必要はありません。ブロアーとエアアシストスイッチを入れます。エアアシストは圧搾空気を吹き付けて冷却するものです。合紙などの厚紙では炎が出ますのでこれをエアアシストで冷却する必要があります。

うまく切断されるように レーザー出力と走査速度を調整します。右の表は私が試した結果の一例です。

レーザー出力と走査速度が決まれば本番データを使って上記と同じ方法で切断します。

2007/10/5 初稿, 2010/7/20 ページ分割